2026/11/08 10:00


馬の胸元から伸びる革のストラップ。


胸がいなのかマルタンガールなのか、写真だけでは分かりにくいことはありませんか。


二つを組み合わせて使うこともあるため、まとめて一つの馬具のように見えるかもしれません。


今回はつながる先から役割を整理し、Dy’onのマルタンガールフォークを3種類ご紹介します。


なぜ手綱をリングに通すのか。なぜ二股の間に三角形の革があるのか。


乗馬用品を見比べながら、見慣れた馬装の仕組みを少し掘り下げてみませんか。


🔍 鞍へつながる部分と手綱へつながる部分


胸がいの主な役割は鞍が後方へずれるのを抑えることです。胸前を通る部分が鞍側へつながっています。


一方でランニングマルタンガールは、先端の二つのリングに左右の手綱を通して使う補助具です。


馬が頭を高く上げたときに手綱を介して作用します。


英国馬術協会(BHS)もそれぞれを別の役割として説明しています。


胸がいにマルタンガールのフォークを取り付けた場合も、


鞍につながる部分と手綱につながる部分では働きが異なります。


写真で見分けたいときは先端を探してみてください。


革の本数を数えるよりも、鞍と手綱のどちらへつながっているかを見る方が理解しやすそうです。


また、フォークは二股に分かれた部分を指す言葉です。


土台になる胸がいやヨークと分けて販売されるものもあります。


リングに手綱を通すと、何が変わるのでしょう?


ランニングマルタンガールでは、ハミから伸びる手綱がリングを通って騎手の手へつながります。


リングは手綱に固定されているわけではありません。


手綱がその中を通るため、手綱とフォークの位置関係によって働き方が変わります。


馬が通常の頭の位置にいて、騎手の手がき甲付近にあるときには手綱がまっすぐ通る長さが基本です。


国際ホースバックアーチェリー協会(IHAA)の資料もこの状態を調整の確認点に挙げています。


このときフォークが手綱を下へ引き曲げていないかを考えると、長さの意味が分かりやすくなります。


馬が頭を高く上げて手綱の位置が上がると、フォークの長さによってリングの位置が制限されます。


手綱に張りがある状態ではリングを通る経路が変わり、手綱を介して作用する仕組みです。


「頭が上がったら自動的に下げる装置」というより、


手綱の通り道に関わる補助具と考えると理解しやすいのではないでしょうか。


📐 長さの調整では、何を確かめるのでしょう?


同じ商品でもフォークを短くすればリングの位置が変わります。


そのため素材が同じでも長さの調整を抜きに作用を語ることはできません。


例えば、馬が通常の姿勢にいるのに手綱がリングのところで下へ曲げられている場合です。


素材が柔らかいかどうかを見る前に、長さと装着位置の確認が必要になります。


逆に、長くしておけばよいとも限りません。


大きく垂れ下がる装着には脚を引っ掛ける危険があるとチューリッヒ大学の資料でも説明されています。


胸がいや首周りのストラップには、フォークの土台として位置を保つ役割もあるのですね。


調整では穴の位置を覚えることに加えて、装着した状態で手綱とリングの関係を確かめたいところです。


初めて使う場合や構成を変更する場合は、


作用を理解した人と実際の装着状態を確認しておくと判断しやすくなります。


三角形につながった革には、どんな意味が?


二股の間が革でつながったタイプはBibと呼ばれます。


チューリッヒ大学の馬具資料では、


左右をつなぐ構造が馬の口にストラップが引っ掛かるのを防ぐ目的を持つと説明されています。


一方で左右をつなぐため、手綱が左右へ大きく開くのを抑える構造でもあります。


口への引っ掛かりへの対策と左右の動きの関係を合わせて知っておきたいところです。


二股が独立した形か中央をつないだ形か。輪郭の違いには使い方に関わる意味があると分かります。


🧵 Martingalgabel Elastisch D Collection by Dy'on Brown



直径約8mmの丸い伸縮コードを使ったランニングマルタンガール用フォークです。


左右のコードには革製のパーツが渡してあり、そのパーツがコードに沿って動く構造です。


対応する胸がいやヨークへローラーバックルで取り付けます。


ブラウンの革にクリーム色のステッチを合わせたデザインです。


このタイプで見たいのは伸縮コードと可動する革製パーツの組み合わせです。


三角形の革の面で左右をつなぐBibとは異なる構造になっています。


商品名のElasticは伸縮素材を使っていることを示します。


それだけで全ての馬に穏やかに作用するという意味にはなりません。


先に見た長さと手綱の関係も合わせて考えたいですね。


フォーク単体の商品なので、接続する胸がいやヨークは別に確認します。


👉 Martingalgabel Elastisch D Collection by Dy'on Brownの詳しい情報はこちら


Martingalgabel Geschlossen Weich D Collection by Dy'on Black



柔らかな革を使った閉鎖型のフォークです。メーカーではSoft Bib Martingale Attachmentと呼ばれています。


左右をつなぐ革の面があるタイプです。前に説明したBibの構造を商品写真でも確かめてみてください。


長さを調節できるローラーバックルで、対応する胸がいやヨークに接続します。


ブラックの革にはクリーム色のステッチを施しています。


Softという言葉が表しているのは革の柔らかさです。


馬への作用の強弱を一律に示した名前として読むより、


素材の特徴を説明する言葉として見ると分かりやすそうです。


伸縮コードのタイプとは左右をつなぐ部分の形も違います。


色や素材名に加えて、その違いまで見て選べるとよいですね。


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📏 Martingalgabel Geschlossen Fest D Collection by Dy'on Brown



こちらも閉鎖型ですが、比較的硬さのある革を使用したタイプです。


メーカー名はHard Bib Martingale Attachmentです。


Soft Bibと並べると輪郭は似ています。


二つの違いを見るときは中央をつなぐ革の硬さに注目してみてください。


こちらもローラーバックルで長さを調節し、胸がいやヨークへ取り付けます。


ブラウンの革にクリーム色のステッチを組み合わせています。


写真だけでは革の柔らかさを判断しにくいため、


通販ではSoftとHardのような素材の説明が比較の手掛かりになります。


ただし、これらの製品仕様から特定の馬への適合や効果の優劣まで決めることはできません。


まずは同じ閉鎖型にも素材の選択肢があると知るところから始めたいですね。


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💡 スタンディングマルタンガールとは、どこが違うのでしょう?


マルタンガールには手綱のリングを使わない種類もあります。


代表的なものがスタンディングマルタンガールです。


こちらは鼻革と胸がいや腹帯側をつなぐ構造です。ランニングタイプとはつながる先が異なります。


今回ご紹介した3商品は、リングに手綱を通して使うランニングタイプのフォークです。


「マルタンガール」という名前だけで同じ使い方と考えずに、


手綱につながるのか鼻革につながるのかまで見ると混同しにくくなりますね。


🧷 手綱にある小さなストッパーも見てみませんか


ランニングマルタンガールを使う手綱には、リングがハミ側へ進みすぎるのを防ぐストッパーが必要です。


ストッパーが位置するのはフォークのリングとハミの間です。


BHSもリングがハミの金具へ進んで絡むのを防ぐために使用するよう案内しています。


握る位置の目安になる手綱の突起とは役割も位置も異なります。


小さな部品ですが、リングと組み合わせて見ると必要な理由が分かりますね。


フォークだけで完結する道具ではないため、


土台の胸がいやヨークと使用する手綱まで含めて選びたいところです。


🛍️ 名前より先に、つながる先を見てみませんか


鞍につながる胸がいと手綱へつながるランニングマルタンガール。


役割を分けると胸元の複雑な馬装も整理しやすくなります。


さらに、二股を革でつなぐ形にも理由がありました。


素材のSoftやElasticという名前だけでは分からないことが、構造を見ると見えてきます。


乗馬用品を通販で探すときも装着写真と付属品の説明を合わせて読んでみませんか。


LAURO Tackでは、胸がいや形の異なるマルタンガールをこちらでご紹介しています。


👉 Martingale(マルタン)の一覧はこちら


📚 参考情報