2026/10/07 10:00


乗馬用品を見ていると、商品名や説明の中にたくさんの数字が出てきます。


NEN-EN 1384:2023、300g、1200D、EN 12568:2010。


数字が書かれていると、なんとなく性能が高そうに見えませんか?


ところが、この数字はすべて違うものを表しています。


安全性を見る数字。暖かさに関係する数字。生地に使われる糸の重さを示す数字。部品の試験規格を表す数字。


意味を知らずに比べると、数字が大きい商品ほど優れているように感じてしまいます。


今回は4つの乗馬用品を見ながら、商品説明に登場する数字の読み方を一緒に整理してみましょう。


⛑️ 乗馬用ヘルメットのNEN-EN 1384:2023とは?


最初に見るのは「NEN-EN 1384:2023」です。


これは重さやサイズではありません。乗馬用ヘルメットに関する安全規格です。


EN 1384:2023は、ヨーロッパで定められた乗馬活動用ヘルメットの規格です。


NEN-ENという表記は、そのEN規格をオランダの国家規格として採用していることを示します。


少し難しく見えますが、数字の部分は点数ではありません。


2023は規格の年を表しています。「2023という強度」ではないのです。


規格では衝撃を吸収する性能だけでなく、ヘルメットの構造や視野も確認されます。


先の尖った物に対する貫通耐性や、あごひもを含む保持機能なども重要です。


つまり、見た目が硬そうかどうかだけで安全性を判断しているわけではありません。


Paardrijcap QHP Memphis Polo Visor Dark Blue



QHP Memphis Polo Visorは、NEN-EN 1384:2023に適合した乗馬用ヘルメットです。


広めのPolo Visorが顔まわりをすっきりと見せます。


光沢感のあるDark Blueのシェルには、控えめなラメが加えられています。


フロントにはスエード調素材とブラックのラインストーンを採用。前面にはベンチレーションも備えています。


後部のダイヤルでフィット感を調整できます。内側のCoolmeshライナーは取り外して手洗いが可能です。


安全規格を確認しながら、デザインやフィット感にもこだわりたい方に向いたモデルです。


ただし、安全規格に適合していれば誰にでも合うわけではありません。


頭の形に合っているか。正しい位置でかぶれるか。あごひもを適切に調整できるか。


この3点も一緒に確認してみてください。


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🧥 冬用馬着の300gは馬着全体の重さではない


次は冬用馬着で見かける「300g」です。


この数字を、馬着全体の重さだと思っていませんか?


馬着の商品名に使われる300gは、一般的に中綿量の目安を表します。


0gは中綿なし。数字が大きくなるほど中綿が増え、保温性を持たせた仕様になります。


ただし、300gなら必ず何度まで使えると決まっているわけではありません。


クリッピングの有無や馬の体調で、必要な保温量は変わります。


年齢や毛量も関係します。さらに風、湿度、雨、放牧時間によっても感じ方は変わります。


同じ気温でも、すべての馬に同じ馬着が必要とは限らないのです。


「今日は何度だから300g」と数字だけで決めるのではなく、馬の状態や生活環境まで見て選びたいですね。


Winterdeken Bucas Irish Turnout Met Hals 300gr Brown



Bucas Irish Turnoutは、300gの中綿を備えた冬用の放牧用馬着です。


表地には1200Dポリエステルリップストップを使用。


防水性と透湿性を備え、雨や風のある屋外で馬を守るよう設計されています。


内側にはDermo-care裏地を採用しています。


ショルダーダーツやクロス腹帯、テールフラップも備えた冬向けの仕様です。


ネックが付属するため、首元まで覆いたいときにも使いやすくなっています。


ここで見ておきたいのは、300gという数字だけではありません。


馬の生活環境や毛量を確認し、どの程度の保温性が必要なのかを考えて選びましょう。


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🧵 1200Dは防水性や暖かさを表す数字ではない


先ほどの馬着には「1200D」という表示もありました。


Dはデニールを表します。


デニールは、9,000mの糸が何gになるかで表す単位です。


同じ素材であれば、数字が大きいほど太く重量のある糸になる傾向があります。


そのため1200Dという表示は、丈夫な表地を選ぶときの目安になります。


ただし、1200Dは馬着そのものの強度試験の結果ではありません。


実際の耐久性は素材や織り方、縫製によっても変わります。


さらに「1200Dだから防水」という意味でもありません。


防水性は生地の加工やコーティング、縫い目の処理などによって決まります。


デニールの数字だけでは判断できないのです。


1200Dは中綿量でもありません。数字が大きいから暖かいという意味でもありません。


300gは中綿の話。1200Dは表地の話です。


同じ馬着に並んでいる数字なのに、見ている場所はまったく違うんですね。


この違いを知っているだけでも、馬着の商品説明がずいぶん読みやすくなりませんか?


🐴 本体が300gならネックも300g?


馬着本体とネックは、別々に中綿量を確認する必要があります。


本体が300gだからといって、組み合わせるネックも自動的に300gになるわけではありません。


ネックには中綿なしのタイプもあれば、保温性を高めたタイプもあります。


「本体が300gだからネックも同じはず」と思い込まず、ネックの商品説明も確認してみましょう。


Halsstuk Bucas Irish Turnout Neck 300gr Brown



こちらはBucas Irish Turnoutシリーズに取り付けられる、300g中綿入りのネックです。


面ファスナーで馬着本体へ取り付けられます。首元の保温性を高めたいときに追加できるモデルです。


本体とネックを同じ300gでそろえたい場合には、分かりやすい組み合わせになります。


一方で、首まで厚い中綿が必要かどうかは馬によって変わります。


ネックを厚くしすぎると、気温や運動量によっては蒸れにつながる可能性があります。


たてがみへの摩擦や首まわりのフィットも確認したいところです。


「本体が300gだからネックも300g」ではなく、首元にどの程度の保温が必要かを考えてみてください。


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🥾 厩舎用安全靴で見るEN 12568:2010とは?


最後は厩舎用シューズです。


商品説明にある「EN 12568:2010」は、つま先を守る先芯などの部品に関する試験規格です。


ここでも2010は強度の数字ではありません。規格が発行された年を表しています。


もう一つ、少し意外な点があります。


EN 12568:2010への適合表示は、先芯などの部品に関するものです。


靴全体の安全性能を認証する規格とは意味が異なります。


規格名が書かれているからといって、靴全体があらゆる危険から守ってくれるわけではないのです。


数字や規格名だけを見るのではなく「商品のどの部分に関する規格なのか」まで確認することが大切です。


Stable Shoes Harry's Horse Leather Safety Steel Toe Black



Harry’s Horseの厩舎用シューズは、スチール製の安全先芯を備えています。


馬房作業や馬の手入れでは、馬に足を踏まれる可能性があります。


重い荷物や道具を扱う場面もあるため、騎乗中とは違った足元の安全対策が必要です。


上質なレザーに柔らかく通気性のある裏地を組み合わせています。


足首まわりには伸縮パネルを採用。滑りにくいラバーソールも備えています。


安全先芯があれば、どのような踏みつけも完全に防げるわけではありません。


それでも普通のスニーカーとは異なり、つま先を守るための構造があることは大きな違いです。


「騎乗中の安全には気をつけているけれど、厩舎作業の靴までは考えていなかった」


そんな方にこそ、知ってほしい一足です。


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💡 数字の大きさより「何を表しているか」を見てみよう


今回登場した数字を振り返ってみましょう。


NEN-EN 1384:2023は、乗馬用ヘルメットの安全規格です。


300gは、馬着やネックの中綿量を見る数字です。


1200Dは、表地に使われる糸の重さに関係する数字です。


EN 12568:2010は、つま先を守る先芯などの部品に関する規格です。


同じ商品説明に書かれていても、それぞれ違う性能や部分を表しています。


数字が大きいか。規格が付いているか。


それだけで商品を決めるのではなく、まずは「この数字は何を表しているのだろう?」と考えてみませんか?


意味が分かると、商品説明の見え方が少し変わります。


見た目や価格だけでは分からなかった違いが見えてくれば、自分と馬に必要なものも選びやすくなるはずです。