2024/01/24 10:07

乗馬用品・馬具専門ショップ「LAURO Tack(ラウロタック)」です。
投稿がすっかりご無沙汰となっておりました。申し訳ございません。
遅ればせながら、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

本日は馬の歩様についてお話しようと思います。


馬の歩き方は大きく分けて常歩(なみあし)速歩(はやあし)駈歩(かけあし)襲歩(しゅうほ)の4種類あります。ただし、襲歩は乗馬では使いません。



常歩(なみあし)…普通に歩いている状態のこと。ただし、乗馬の常足とは分速110メートル(時速6.6キロ)程度のスピードのことです。そのため、人間の歩く速度(時速4キロ程度)と比べると結構速く、慣れるまでは普通に歩いているイメージで乗ってしまうと実は常足としてはかなり遅くなってしまいます。なので活発、元気に歩かせるように!脚の動きは右後肢→右前肢→左後肢→左前肢の順番で1,2,3,4,の4拍子で動いています。頭や頸を左右、上下に大きく動かしながら歩くので馬にとっても全身運動になり、レッスン前後の準備、鎮静運動に用いられます。上級者ほど大事にする運動です。

速足(はやあし)…分速220メートル(時速13.2キロ)程度の速さの2ビートの右後肢と左前肢→左後肢と右前肢が対になっている動き(対角線上の脚がセットになって交互に動く)の歩様。乗馬を初めた時に最初に習った方も多いはず。常足に比べて馬の頭、頸の動きは少なくなりますが、体全体の上下動は大きくなります。その振動を上手に逃がすために立ったり座ったりを繰り返したり、正反動をしたりします。

駈足(かけあし)…速度は分速340メートル(時速20.4キロ)程度の速さで速足と違い左右非対称の動きになります。前脚のどちらかが前に来るかで右手前、左手前の2つの駈足があります。脚の動く順番は左手前では右後肢→左後肢と右前肢→左前肢で、3ビートの動きをします。常歩、速足と比べるとスピードも馬の動き、反動どれも激しくなり初めは戸惑う人が多いですが、慣れればとても気持ちがよくて乗馬の醍醐味の1つと言ってもいいと思います。駈足にあこがれて乗馬を始める人が1番多いのではないでしょうか。


公認試合では分速350メートル求められます。コースをスタートからゴールのまでの距離を図って分速350メートルで割って制限タイムが決められて1秒超えるごとに減点1点が付いてしまいます。障害飛越のコースなので当然障害を飛んだり、曲がったりコースによってはUターンぐらい曲がらないと駄目なこともあり、平均分速350メートル出すのは中々の難易度となります。因みに総合馬術のクロスカントリーでは分速550メートル(時速33キロ)を求められ、近くで見ると私はもはや恐怖すら感じます。

このほかにも馬場馬術で使うピアッフェ、パッサージュ、ピルーエットなどの歩き方があり、色々覚えておくとレッスンや試合を見る時に楽しめます。